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■ 東京大学過去問1986年(5) 解答 |
[全訳]
ポールは私に言う。「僕が子供の頃、お行儀ゲームっていうのをしてたんだ。それは何かって言うと、道で人を呼び止めて時間を尋ねるんだ。でもそれをとても礼儀正しく、愛想良くやるもんだから、相手は時間を教えてくれるだけでなく、笑顔でちょっとした褒め言葉をかけてくれる。そういうゲームさ。」 「それがゲームかい?」 「うーん、僕らはポイント制を採用してたんだ。時間を教えてもらえたら1ポイント、笑顔でまた1ポイント、『分かったよ。』とか返事が貰えたら更に1ポイント。僕らがお礼を言った時の『どう致しまして。』っていう返事もポイントだったな。相手が続いて僕らの名前か、僕らの何かについて質問したら、4つ目の1番決定的なポイントが与えられたんだ。」 「だけどそのゲームにどんな意味があったんだい?」 「そうだな、、表面的にはお行儀良く、愛想良く振舞って4ポイントを獲得するっていうだけなんだけど、本当の所僕は、そして僕の友達もそうだったに違いないんだけど、礼儀良く振舞う事と、それがいかに愛想の良い反応を強制するかを見る事がとてつもなくスリリングだったんだ。」 「いつも成功したのかい?」 「ほぼいつもさ。僕らが若かったし、住んでいた地域は粗野な所だったから、多分僕らの礼儀正しさが意外だったのさ。ほとんどの人は意表をつかれたのさ。『この子は何が目的なんだろう?』なんて疑ってるみたいに、少し動揺さえする人もいたよ。とはいえ面白い事に、大多数の人は僕らを手放さなかったんだ。」 「どういう意味だい?手放す?」 「つまりね、彼らは僕らに時間を教えて立ち去るっていう、それだけで済ませたくなかったんだ。僕達はいわば得体のしれない存在で、あまりにも愛想が良くて礼儀正しいから、彼らは興味をそそられたのさ 。よくある質問は『最近引っ越してきたのかい?』で、僕はそれに『いいえ、おじさま。僕は生まれてからずっとここに住んでいます。』と答えるのが大好きだったな。その返答が彼らを動揺させたんだ。彼らにとってみれば、子供達は小さな野蛮人だったんだから。なぜ僕らはあんなに礼儀正しくお行儀が良かったのか、彼らには不思議だったはずさ。」 「後になってそのゲームをやってみた事はあるかい?」 「10代の時、付き合った女の子達の親を相手にそのゲームをしてたよ。僕は彼女の父親を『おじさま』なんて呼んで、母親が部屋に入って来るまで立って待っていたのさ。」 「効果はあったかい?」 ポールは笑った。「実は最初にそれをやった時、彼女は激怒したんだ。 2人きりになった時『私の親をからかわないで!』って彼女は言ったよ。それで彼女にそれが本心からの行動だって納得させるのが一仕事だったな。だけど彼女の両親は、、大喜びさ。それ以来、僕は悪い事をするはずがないって事になった。僕らが別れた時には彼女は両親に激怒された、って彼女が言ってたよ。」 |
[単語・熟語 level A] |
[単語・熟語 level B] |
[解答]
(A)ア (B)エ taken (C)この子は何が目的なんだろう? (D)イ (E)of (F)ウ shook (G)イ (H)効果はあったかい? (I)ウ (J)ウ |
[解説] |
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